どもどもLuffyでございます。
いつもご高覧ありがとうございます!
2021年度の羽化もほぼ完了しまして、先日
幼虫管理表を更新しました。改めて管理表
を見ると愕然としますね。
2021年度幼虫管理表はこちら実績は不甲斐なく88.5mm、90Bmmといった
ところです。
なぜ2021年度のような失敗をしてしまった
のか、原因は何となくは掴めていますが、
やはり100%コレという原因は特定できない
のが虫というものでしょうか。
私が最近感じている原因、反省を交えながら、
2021年度のまとめを記述していきたいと思い
ます。
■2021年度 失敗と感じる原因について
私が2021年度の管理表を見てまず一番に感
じることは死亡・不全率です。
今まで30%前後の死亡率で「まぁ仕方ない
かぁ」と思っていましたが、2021年度では
死亡率最大で60%近いラインがありました。
大型を狙うためには避けては通れない道と
も思えるのですが、2021年度の場合は羽化
できず蛹で息絶える個体が多く、通常の死
亡率とはあまりにもかけ離れた状況です。
なぜ死亡してしまったのか、自分なりに原
因を探ってみたいと思います。
1)インラインの影響私は能勢YGを飼育する前は、本土ヒラタを飼
育していまして、インラインを5回転させた
ことがあります。
当時は(今も)知識もなくただ生まれた子供
同士を使用していましたが、4年目からオス
しか生まれなくなり、5年目には産卵自体が
できなくなるなど弊害がでました。ヒラタの
場合なら少なくても1-2年目は大丈夫という
つもりでいますが、能勢YGの場合はどうで
しょうか。


こちらが2021年度で最も死亡率が高かった
ラインの系統図ですが、2ラインともイン
ラインです。
インラインがダメなのかという訳ではなく、
インラインだからこそ本領発揮できたパタ
ーンは数多く存在すると思います。
またインラインだから不全が増加する訳で
はなく、例えば同じ2021年度の中で2106と
いうインラインがあります。こちらの死亡
・不全率は28%です。

死亡率28%(蝉2頭含む)ではあるものの、
なぜかオスの比率が80%と偏っています。
良い傾向とみるか、あるいは・・・。
兄弟同士の掛け合わせ1回目で弊害が出ると
結論付けることは全くもってできませんが、
何か偶然というには少し怖さを感じました。
といいつつも良いラインが出たらインライン
したくなりますけどね(笑)
21年度のインラインがどうしてうまく行かな
かったのか、自分の管理表を見て少し気に
なったのですが、さかのぼったラインの死亡
率が35%前後でした。
19年死亡率35%(1901)
↓このラインをインライン
21年死亡率59%(2102)
死亡率35%をどのように捉えるかにもより
ますが、仮説として35%を超える死亡率の
ラインはインラインしない方が無難なのか?
しかしながら反対のケースもありました。
19年死亡率35%(1902)
↓このラインをインライン
21年死亡率28.6%(2106)
死亡率35%のラインをインラインすると、
59%と増加したり28%と減少したり、仮説
するまでには到達できず、よくわからない
という結論は少し寂しいですね。何とか原
因や傾向を掴みたいものです。
2)種親の選定自分が選定した種親はそもそも個体のレス
ポンスがあったのか、将来性があったのか
も気になるところです。
自分の中で「これはいける」と自信をもっ
て選んだ種親は、一般的に見て「いいよね
」と一定の評価を得られる虫なのか?偏っ
た基準で決定していないか、疑い始めると
キリがありません。
種親の選定基準について例えば諸先輩方へ
「どのような種親を選んでいますか」「ど
うしたら93mm出せますか」と質問できる立
場ではないので、いわゆるキモとなる部分
に関しては教えてもらえる事は少ないでし
ょう。
大半を自分の判断で種親を選定、結果が判
明するのは1-2年後。切ないですね…
結果が出ればよいですが、私のようにずっ
こけると立て直しが大変です。
単純にコレ!と決める前に血統背景、個体
の観察、測定、撮影、管理表の分析など細
部にわたるデータの裏付けから一定の判断
や答えが導き出されればと。
まだまだ勉強するしかないですね・・・
一つの可能性として私が凄いなと感じたの
が「ひろぱぱ」さんの企画です。
(勝手にネタにしてすいません…)
80mm種親から特大を目指すという楽しみ方80mmの種親から87mm、90Bmmを作出されて
います。これこそ種親の選定について可能
性を感じるとても素晴らしい企画かと思い
ます。
企画されたのが2019年で、その2年後の2021
年には90.1mmを作出されています。この個体
の種親は85.7mmと50.5mm早期の種親であり、
いかに種親の選定が冴えていらっしゃるか
お分かりいただけると思います。
私が反省しなければならない点は、自分の
思い入れの強い個体は、将来性があると信
じ込んでいる節があること。あとは大型の
種親からは大型の子供が必ず生まれると考
えていること。
2022年は既に始まっていますが、2023年に
はもっとより多くの知識で種親を選別した
いところです。ひろぱぱさんを見習わなく
ては!
3)ラインのリスクヘッジ不足諸先輩方の管理表や系統図を見ていると、
自分とは大きく異なっていたり、種親の選
定など、非常に参考になるデータが満載で
す。
例えば種親に使用するオスの数とメスの数。
私は単純に「今年は君に任せた!」と1頭の
オスに軸を合わせ、数頭のメスを付けます。
2021年度の失敗から学んだことは、これで
はリスクヘッジが少し足りないと感じます。
要はこのオスがコケたら終わりです。
自分が信じ込んだオスがダメな場合も想定
して、別の種親を用意するなど二の矢、三
の矢があった方が、一年が終わった時に
「あれはダメだったけど、これは良かった」
という具合にリスクを回避できます。
ラインを無限に組める方は良いと思います
が、私ではせいぜい頑張っても130頭前後が
限界なので、この少ない130頭の中でいかに
リスクを減らし、工夫していくかが課題と
なります。
従ってこの130頭から種親候補となる虫を
いかに羽化させるか。いちかばちかでライ
ンを組んでいたらいつまでたっても自分の
手元から種親候補が羽化する確率がどんど
ん減っていく気がします。
もっと丁寧に飼育、種親選定、系統を考え
なければダメですね。
ということで今回は3つの原因について記述
してみました。
1)インラインの影響
2)種親の選定
3)ラインのリスクヘッジ不足正直答えは持っていませんが、可能性があ
る事柄は引き続き潰していこうと思います。
■今後について
難しく考えて答えを得られるならずっと悩
んでいますが、虫のことなので全貌を把握
するなんて無理なことかと思います。
要は「楽しいのか」ということが主軸にな
いと、いつの間にかイライラしたり重荷に
なったりと精神的によろしくありません。
既に様々なストレスや問題を抱えている中
で、趣味についても悩み過ぎてしまうこと
は本末転倒なので、「今年はダメ、来年頑
張る!」と楽しみながら改善できればと思
います。
2022年度はどのようなことが待ち受けてい
るのか?自分が信じた虫たちがどこまで活
躍してくれるのか、また活躍させることが
できるのか楽しみです!
ではでは~ノシ
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コメント
ひろパパ
今回の記事も深く、そしてしっかりと数字を持った考察をされていて勉強になりました。
Luffyさんの考察されている記事はとても共感でき、そして毎回とても楽しく拝見させて頂いています♪
我が家はあまりインラインをやりませんが、とても興味深く見させて頂きました。
種親選定に関しては、最後は自分の判断を信じるしかありませんね。
やり直しがきかないところが難しくもあり、楽しくもあり。
とはいえ、こうしてれば…なんてタラレバは毎年ありますw
私はとにかく直感に頼るところがありますが、掘り出した時に『綺麗!良い!!』と思った個体を最終的にも選んでいる気がします。
サイズや背景も大切だとは思いますが、気に入った個体を使うことが後悔にはならないと思います。
記事に取り上げてくださった80mm種親から特大を目指すラインでは、80mmから87mm・90mmBとなり、その90mmBから89mmまで来ることが出来ました。
オオクワブリード…やめられませんね(*´ω`)
エンジョイ!オオクワブリード!!
2022/08/20 URL 編集
Luffy
ブログを更新させていただいた当日に
早速コメントをいただきまして
誠にありがとうございます。
有名ブリーダー様からこのように
コメントをいただくことは大変うれしく
非常に励みになります。
種親の選定基準もチラッとご教授いただきまして
2023年度では是非参考にさせていただこうと思います。
その前に「綺麗な虫」が羽化するかが課題ですが(笑)
今は90、91mmが当然のように羽化されている中で、
取り残されている感は否めませんが、2021年度の失敗を
成功に変えられるように楽しみながら挑戦して行こうと思います!
改めましてコメントありがとうございました!
エンジョーーイ!オオクワブリード!!
2022/08/20 URL 編集
ぽんちゃん
届いた直後にオスを転倒したまま寒い場所で数時間放置してしまい、気づいた時には体が硬直してしまってダメか…と思いましたが水をかけたりしていたらなんとか復活し、無事越冬し、5月にペアリング、7月頭に割り出した10数匹の幼虫と、7月下旬頃に再度組んだセットから1週間くらい前に割り出した幼虫(幼虫期間が短いはずなのに何故か大きいものが多い…因みにマットに落ちた?幼虫の方が目に見えて大きくなるのは朽木に栄養が少ないからでしょうか?)を育てています。
飼育環境の都合で27度くらいまでしか温度が下げられないですが、教えていただいた菌糸ビンのメーカーや、こちらのブログを参考にさせていただきながらなんとか頑張って飼育しています。
先日一つのビンの食痕の周りにカビがあったので割り出し2ヶ月でビンを換えましたが、21グラムでした。温度管理できてないのでこんなものかと思いつつ、なんとか交換した清潔な菌糸ビンで頑張ってもらい、80ミリ以上の個体がでてくれないかな…と思っている次第です。
温度が高い分菌糸が早く劣化している気がするので他のビンも少し早めに換えようと思います。
色々な記事を拝見しながら、自分の飼育環境でも取り入れることができるものは取り入れさせていただきながらやっています。
これからも参考にさせていただきます。90ミリ超え頑張ってください。
2022/09/05 URL 編集
ぽんちゃん様へ
試行錯誤されていることがよくわかるコメントをいただきました。
温度管理は本当に苦労しますよね。
エアコン管理する前は何とかして安上がりで
私生活に影響が出ない程度に抑えたいと考えていました。
今では24時間エアコンですが・・・(よくお腹こわします)
ぽんちゃん様の仰る通り交換は早めが無難ですね。
先日30本ほど交換しましたが、内5本位は
交換しなくてもよかったなぁと思うものもありました。
劣化を放置して結果が伴わないのは本末転倒なので、
割り切ってどんどん交換します(笑)
ご参考になるかわからないブログで失敗ばかりですが、
今後ともよろしくお願い致します!
Luffy
2022/09/05 URL 編集